目次
本記事について
本記事はIPA 情報処理推進機構のネットワークスペシャリスト(通称、ネスぺ)を3か月で取得することを目指し、そのための試験申込み方法、教材や勉強方法、受験前に気を付けるポイントをまとめたものになります。
働きながらでも1日1時間?3時間くらいを想定した勉強法もまとめています。
本記事がネットワークスペシャリストの資格取得を検討している方の参考になればうれしいです。
資格概要
資格情報
資格名
IPA 情報処理推進機構 ネットワークスペシャリスト試験
概要
ネットワークの固有技術からサービス動向まで幅広く精通し、目的に適合した大規模かつ堅牢なネットワークシステムを構築し運用できるネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアを目指す方に最適です。
(IPAのネスぺページから引用 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/nw.html)
レベル
ITスキル標準(ITSS):レベル4
勉強時間
約200時間
試験情報
受験日
10月の第3週日曜日
合否発表日
12月の中旬
受験料金
5,700 円(税込)
インターネットでの受験申込では以下の支払い方法が選択可能
・クレジットカード決済
・ペイジー(Pay-easy)による払込み
・コンビニ利用による払込み
受験方法
情報処理試験が開催される特定の試験会場にて一斉受験
試験地は各地にあり(試験地については以下のIPAのサイト参照)
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_02annai/sikenti.html
試験内容
試験時間 | 出題形式 | 解答数/出題数 | |
---|---|---|---|
午前I | 9:30?10:20 (50分) |
多肢選択式 (四肢択一) |
30問/30問 |
午前II | 10:50?11:30 (40分) |
多肢選択式 (四肢択一) |
25問/25問 |
午後I | 12:30?14:00 (90分) |
記述式 | 2問/3問 |
午後II | 14:30?16:30 (120分) |
記述式 | 1問/2問 |
合格条件
合格ライン | |
---|---|
午前I | 60点/100満点中(18問/30問中正解) |
午前II | 60点/100満点中(15問/25問中正解) |
午後I | 60点/100満点中 |
午後II | 60点/100満点中 |
合格率
H28年度 15.4%
教材紹介
午前はネットワーク以外にも一般的な知識を解いてくる問題で、午後はネットワークに焦点を当てた問題となるようなので、午前と午後それぞれ対策することにしました。
以下ではそれぞれの対策で使用した教材を紹介したいと思います。
午前対策
午前対策に使用したテキストは以下の1冊のみです。
1.(全文PDF・単語帳アプリ付) 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 平成29年度
本情報
■タイトル
(全文PDF・単語帳アプリ付) 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 平成29年度
■価格(2017/7/30現在)
3,002円
■著者
株式会社わくわくスタディワールド 瀬戸美月 (著)
■ページ数
632ページ
■章構成
第1章 ネットワーク基礎知識
1-1 ネットワークとは
1-2 ITインフラ
1-3 演習問題
第2章 ネットワークインタフェース層
2-1 データリンク
2-2 LAN間接続
2-3 通信サービス
2-4 演習問題
第3章 インターネット層
3-1 IP
3-2 ルーティング
3-3 演習問題
第4章 トランスポート層
4-1 トランスポート層の役割
4-2 TCPとUDP
4-3 演習問題
第5章 アプリケーション層
5-1 Web関連のプロトコル
5-2 メール関連のプロトコル
5-3 アドレス・名前解決
5-4 その他のプロトコル
5-5 演習問題
第6章 セキュリティ
6-1 情報セキュリティマネジメント
6-2 セキュリティ技術
6-3 セキュリティプロトコル
6-4 演習問題
第7章 ネットワーク設計
7-1 ネットワーク設計
7-2 通信に関する技術や計算
7-3 演習問題
第8章 運用管理
8-1 ネットワーク運用管理
8-2 演習問題
第9章 仮想ネットワーク
9-1 仮想化
9-2 ストレージ
9-3 仮想ネットワーク
9-4 演習問題
付録 平成28年度秋期 過去問題解説
■詳細
内容
ネットワークの基本知識となる部分の勉強に使えるテキストだと思います。
随所に図や絵もあり、イメージ的にも理解しやすいです。
また、このテキストには過去6回分の過去問題とその解説がつくとのことだったので、過去問題集としても利用することができます。
私はこのテキストを使って、ネットワークの基本となる知識をつけるとともに、過去問題の特に午前I,IIの解説に利用しようとしています。
その他の午前問題のテキストについて
午前I,IIはネットワークというよりかは情報処理の基本的知識を問われるようなので、上で紹介したテキストのみでは足りないかもしれません。
私は上で紹介したテキストと過去問をひたすら解くことで知識を得ようと考えています。
しかしネットで調べた限りでは、午前I,IIは過去問と同問題もしくはかなり近い内容の問題の出題が多いようです。
そのため、午前I,II専用のテキストの勉強を検討してもよいかもしれません。
この章では、午前対策としてオススメのテキストを紹介します。
1.情報処理教科書 高度試験午前I・II 2017年版
このテキストはネットワークスペシャリスト以外の高度試験も含めたテキストです。
本屋で軽く確認しましたが、高度試験として共通の問題、ネットワークスペシャリストとしての問題とわかりやすくまとまっており、高度試験共通のテキストとしても、気にせず使いやすそうと感じました。
amazonでも評価が良く、私の本屋でもかなりプッシュされていました。
2.ネットワークスペシャリスト 午前 試験問題集 第2版 (合格精選500題)
このテキストは「質より量」、とにかくたくさんの過去問を解け!っていう感じのイメージでいくつかのネットワーク機能を分類して、それぞれに対してたくさんの過去問とその解説がまとめられています。
amazonの評価では、重複する問題や間違いがあるそうですが、それでもかなり良本と紹介されていました。
午後対策
午後対策に使用したテキストは以下の3冊および過去問用に午前で使用した(全文PDF・単語帳アプリ付) 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 平成29年度を考えています。
1.ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
2.ネスペ 26 道 ?ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
3.ネスぺの剣25 ~ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
■タイトル
ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
■価格(2017/7/30現在)
2,570円
■著者
左門 至峰 (著), 平田 賀一 (著), 山内 大史 (著), 幸田 廣信 (著)
■ページ数
312ページ
■章構成
第1章 本書の使い方
第2章 過去問解説平成27年度午後1
第3章 過去問解説平成27年度午後2
第4章 参考解説
第5章 ネット犯罪の犯人を追え
■詳細
ネスペ 26 道 ?ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
■タイトル
ネスペ 26 道 ?ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
■価格(2017/7/30現在)
2,570円
■著者
左門 至峰 (著), 平田 賀一 (著)
■ページ数
352ページ
■章構成
第1章 本書の使い方と実力アップ!問題演習
第2章 過去問解説平成26年度午後1
第3章 過去問解説平成26年度午後2
第4章 参考解説(FWの冗長化とHA機能について
VoIPの基礎知識)
第5章 ネスペの意義と勉強法―もし100万円でネスペ資格が売られているとしたら、あなたは買いますか?
■詳細
ネスぺの剣25 ~ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
■タイトル
ネスぺの剣25 ~ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)
■価格(2017/7/30現在)
2,462円
■著者
左門 至峰 (著), 平田 賀一 (著)
■ページ数
328ページ
■詳細
過去問に関して
過去問を解くうえで以下の3要素が必要になると思います。
・過去問題
・解答用紙
・解答解説
この章では私が勉強するなかで参考にしたサイトをまとめたいと思います。
過去問題
過去問題は以下のIPAのサイトで公開されていました。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_mondai.html
私が受験した平成29年秋の段階では、以下の8年分の過去問題が公開されていました。
・平成28年秋 午前/午後
・平成27年秋 午前/午後
・平成26年秋 午前/午後
・平成25年秋 午前/午後
・平成24年秋 午前/午後
・平成23年秋 午前/午後
・平成22年秋 午前/午後
・平成21年秋 午前/午後
解答用紙
解答用紙は以下の示現塾さまのサイトで公開されていました。
http://zigen.cosmoconsulting.co.jp/#NW
私が受験した平成29年秋の段階では、以下の解答用紙が公開されていました。
・平成27年秋 午後1、午後2
・平成26年秋 午後1、午後2
・平成25年秋 午後1、午後2
・平成24年秋 午後1、午後2
・平成23年秋 午後1、午後2
・平成22年秋 午後1、午後2
・平成21年秋 午後1、午後2
・(共通) 午前1、午前2
平成28年秋の解答用紙はなかったため、個人的に作成しました。よろしければお使いください。
H28解答用紙
解答解説
解答解説については以下を参考にしました。特に午後の解説についてはネット上にはなかなか参考になるものがなかったため、テキストを購入することをお勧めします。
(全文PDF・単語帳アプリ付) 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 平成29年度には、過去問解説が5年分入手できました。
・平成28年秋 午前/午後
・平成27年秋 午前/午後
・平成26年秋 午前/午後
・平成25年秋 午前/午後
・平成24年秋 午前/午後
また、それ以降の解答解説については「ゼロからはじめるネットワーク自信ニキ」というサイトを参考にさせて頂きました。
ゼロからはじめるネットワーク自信ニキ
このサイトには午後1のみですが、平成21年まで解説がまとめてあり、非常に役立ちました。
※すでに平成29年の解説がまとめられていました。すごいですね。
・平成29年秋 午後1
・平成28年秋 午後1
・平成27年秋 午後1
・平成26年秋 午後1
・平成25年秋 午後1
・平成24年秋 午後1
・平成23年秋 午後1
・平成22年秋 午後1
・平成21年秋 午後1
勉強方法
本章ではネットワークスペシャリスト合格に向けてしぐれがきが実践した勉強方法を紹介したいと思います。
以下の4ステップで勉強を進めたいと思います。
勉強方法:4ステップ
ステップ1:知識詰め込み
(全文PDF・単語帳アプリ付) 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 平成29年度を読んで、ネットワークの知識を蓄えます。
ここでわからないことがあったら、ネットで検索をかけて分からないことを解消します。
1回読んでも覚えられないので、何度も繰り返すことに意味があります。ステップ1ではなるべく時間をかけず、ステップ2以降の問題演習で不明点が出たら、このテキストに戻って復習しなおすことで知識を定着します。
ステップ2:過去問題を解く
午前問題は同じ問題がでることが多いとのことなので、少なくとも3年分、多くて6年分を解いて、知識を定着できればいいと思います。
ここら辺は実際に解いてみて、午前I,IIで80点くらいとれるくらいまでできたら午前問題はクリアでよいと思います。
午後問題は文章問題になるため、解き方に慣れる必要があります。
そのためネットワークスペシャリストの問題の特性を理解するため、「ネスぺの?」の3冊を解くことで過去3年分の午後I,IIの問題演習を行います。
ここで解き方のポイントや知識の再復習を行って、さらなる知識の定着を図ります。
また、ここでは試験時間をきちんと計測して時間感覚を培うことがポイントになります。午後問題は文章題となるため、読み込むのに時間がかかる上に、20字から40字の筆記問題もいくつか出るため、時間が思ったよりかかります。時間を計りながら過去問を解くことでそこら辺の時間感覚を培うとよいと思います。
ステップ3:午後I,IIに関してはさらに過去問題を解く
午後I,IIの解き方のポイントは知識というより経験としてこなすほうがよいと考え、たくさん問題を解くことで経験値を得ようと考えました。
具体的には、「ネスぺの?」の3冊は過去3年分のため、それ以前の過去4年前のものを順に解いていこうと考えています。
(全文PDF・単語帳アプリ付) 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 平成29年度には過去6年分の過去問が収録されているのでそれを解こうと思います。
過去問をひたすら解く中で個人的に一番効率が良かった方法を以下にまとめたいと思います。
1.その週に解く過去問を決定する。
毎週特定の年の過去問を解くことにします。
2.平日は午後1を1問解いて、その日のうちに復習を完了させる。
午後の問題は筆記のため、問題用紙と解答用紙を印刷して、実際に時間を測定して問題を解きます。
午後1は2問で1時間30分のため、1問では45分で解き切るようにします。
私の場合、仕事終わりに45分(解答)+30分(答え合わせと確認)+1時間(復習)をしていました。
復習は分からない仕組みや用語があればそれを調べて、さらに個人用の備忘録記事に整理しました。
※以下のようなサイトを整理していました。
ネスぺ午後に向けて気を付けるポイント
また、午後1は1年に3問しかないため、平日残りの2日は忙しかったときの代替日や復習時間に使用しました。
3.休日は午後2を1問解いて、その日のうちに復習を完了させる。
午後2は2時間もあるので、私の場合は仕事終わりにそれを解くのはさすがに疲れてしまいました。
そのため、午後2は休日に解くことにしました。
こちらも問題用紙と解答用紙を印刷して、実際に時間を測定して問題を解きます。
また、午後1と同様に分からない仕組みや用語があればそれを調べて、個人用の備忘録記事に整理しました。
ステップ4:前日に問題集を一気に読み直す
再度テキストや問題集を読み直します。
ここは流し読みで、知識を総まとめさせるためです。これによって当日への知識の積み込みを行います。
個人的にはこれを行うことでかなり知識が整理できて、当日はステップ3の模擬試験よりも実力が出せます。
ネスぺ取得にむけて気を付けること
本章では、私がネスぺ受験に向けて備忘録としてまとめた記事があるのでそれをご紹介したいと思います。
かなり個人的な備忘録になっていますが、ご参考になれば幸いです。
ネスぺ午前1に向けて気を付けるポイント
ネスぺ午前2に向けて気を付けるポイント
ネスぺ午後に向けて気を付けるポイント
ネスぺ試験直前に確認しておくこと
試験時の経過報告ブログまとめ
私が受験したときの経過報告のブログを下にまとめておきます。
もしよかったらご覧になってください。
まとめ
サーバ開発においてネットワークの仕組みを理解しているのは重要だと思い、2017年度秋に開催されるネットワークスペシャリストを受験することにしました。
勉強を始めるとプロトコルやネットワークの仕組みを幅広く知ることができ、これまで知らなかったことが分かるようになり、視野が広がったかなと思います。
しぐれがきとしては初めてのITスキル標準レベル最上位のレベル4の資格であり、非常に難しかったです。
合格発表は12月中旬ですので、発表後に結果も含むて、この記事は更新したいと思います。
以上!